五十肩の治療経過をご紹介 八尾市久宝寺駅の鍼灸院で治療公開

1年ほど前にも五十肩についてブログをアップしましたが、今回は実際現在治療を行っている患者さんの経過をもとに、どのように当院の鍼灸治療は行われて、患者さんはどのように改善されていったかをお伝えします。

今回の内容は五十肩の詳しい説明を省いています。詳しい内容を知りたい方は1年前の投稿をご覧ください。(https://asuka-shinkyu.net/729)

患者さん紹介

64歳男性の方です。最初は酷い腰痛で来院されました。次の日にゴルフに行くので何とか腰痛を取り除いて欲しいと言われ、腰の治療を行いました。その時に左肩も痛いという事で合わせて左肩も治療を行いました。腰痛は3回程で全く痛みが無くなりその後、五十肩の治療で来院するようになりました。

五十肩の発症年齢から考えると少し遅い発症でした。治療にあたり詳しくお話しを伺っていると2年も左肩の痛みと格闘されていたそうです。その間様々な治療も試されたそうですがなかなか効果も出ず、1年程は諦めて治療を全くせず放置していた状態でした。様々な書籍を読むと、五十肩はおよそ1年長くとも2年程で治ると書かれている場合が殆どです。私も五十肩の患者さんを診てきましたが、2年も経過してまだ肩が半分程しか上がらない状態を見るのが初めてでした。

初診時の可動域

左腕を身体の正面に上げる動作を屈曲と言いますが、その動作が100度までしか上がらない状態でした。体育の時に行った前ならえの状態より少し上がるかという体勢です。

腕を横に上げる動作は外転と言いますが、その外転は90度上がる状態でした。これも体育の時に横の人と距離を取る際に両手を開く体制を取りますね。90度なので丁度そのぐらいしか上がらないそんな状態でした。

治療回数

最初は週に2回を続けて頂きました。

治療ポイント(治療部位)

当院は左肩だけの痛みだとしても、全身治療させて頂きたいと考えています。なぜなら肩の痛みが酷いとその反対側の腕を良く使ったり、今までの身体の使い方が変わることにより、身体のバランスが崩れてしまう場合が多くあるからです。

治療方法

当院は鍼灸院ですのでマッサージは行いません、鍼と灸のみの施術となっています。この患者さんの場合、全身のバランスを整える為に頚から腰までの緊張のある部位を和らげる目的で鍼と灸の治療を行い、最後に左肩の関節部分を中心に治療を行っています。

身体の状態

来院時には五十肩と診断されて2年が経過しており、痛みも激しい状態でした。症状の変化もなく痛い状態が続いているという事で、五十肩の慢性期だと判断しました。(急性期・亜急性期・慢性期などの詳しい説明は1年前のブログで行っています。是非そちらもご覧くださいhttps://asuka-shinkyu.net/729)

患者さんは五十肩が始まった当初は様々な治療を受けていたそうです、しかし全く効果が無かったので治療を中止したそうです。この時期は恐らく急性期か亜急性期に治療を行ったのだろうと思います。その時期は治療効果が出にくい期間です、五十肩を罹患された患者さんが治療を中止してしまう方が一番多い時期です。

治療経過

治療を開始して5回目の治療の時に肩の可動域を検査すると、左腕を横に上げる動作(外転動作)が90度→100度になりました。

10回目の治療で左腕を横に上げる動作は変わらず100度で、身体の正面に上げる動作(屈曲動作)が100度→110度となりました。

その後は、仕事の内容によって一時的に悪化したり良くなったりを繰り返しながら、左腕を横に上げる動作110度、身体の正面に上げる動作120度の前後を繰り返しながら徐々に良くなってきていました。

45回目の治療された頃より、左腕を横に上げる動作130度、身体の正面に上げる動作135度とぐんぐん良くなってきました。この頃から患者さんが日常生活で苦痛を覚えなくなってきました。現在はもう少し可動域が良くなっています。

患者さんの感想

この患者さんはゴルフをされていますが、この患者さんから5回目の治療中に毎回痛いのを我慢してラウンドに回っていたのですが、痛みが少しだけど楽になったそうです。それから、ゴルフ中の痛みが軽減していき、痛みが減少していくにつれてゴルフボールの飛ぶ距離が伸びて行ったそうです。今では痛める前よりも飛距離が伸びて、なんとドラコンで初めて優勝をされたそうです。

最後に

患者さんの感想を載せたのは、当院で治療をすればゴルフが上手になるという事を言いたかった訳ではなくて、五十肩の治療効果がわかりにくいという事と、治療以外でもご自身で肩を動かす事が重要だということをお伝えしたかったのです。治療経過の所で、可動域を角度を載せました。そこで良くなるのに、こんなに治療しないといけないのかと思う方も多かったでしょう。この患者さんもゴルフをしていなかったら、治療効果をこんなに実感できていなかったと思います。さらに、ゴルフ好きなので痛みを我慢しながらゴルフをすることにより、常に肩の運動ができていたのです。

つまり五十肩の治療は、小さな変化に気付いて、痛いながら肩を動かして、根気強く治療に通っていただく必要のある病気なのです。同様の症状でお困りの方は是非一度ご連絡ください。